FD申請の罠

「薬事申請って難しいですか?」と他の行政書士の方から聞かれることがあります。
そんな時、僕は「独特の難しさがあります。」と答えることにしています。

もちろん簡単とはいえない業務と思いますが、薬事申請の割合が多い自分としては他の詳しくない業務の方が複雑で分かりづらい気がしてしまうのです。

では「独特の難しさ」とは何か?

とりあえず申請書の形式だけでいえば他の業務にはない「FD申請」の難しさです。
「FD申請(フレキシブル・ディスクの略だったと思います。)」とは、普通に紙の様式を埋めていく申請書と違い、専用の作成ソフトを自分のパソコンにダウンロードしデータの形式で作成した申請書を提出する申請です。
実際に許可申請などで行政の窓口に提出するのは、入力したデータの入ったフロッピーディスクやCD-Rと内容をプリントアウトした紙の用紙に申請者の押印がされたものです。
この独特の形式が初めての方にとっては難関です。
また申請書のソフトを入力しようにも分かりにくいんですよね。
精通しているのは行政の担当の方ばかりなりという状況です。

僕も初めて申請した時には事例集などを参考に苦心した記憶があります。
今でも個別の特殊な事情のケースには判断を迷う事があります。

問題はこのFD申請の形式だと出来上がった申請書は見た目がシンプルになるので、依頼者に面倒さが分からないという事です。

さて「薬事申請の難しさ」はまだまだ序の口ですが、続きはまたの機会にしておきます。

(2010年3月27日 川村浩史)



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