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製造所の基準チェック

医薬部外品、化粧品などの製造業の許可を取りたい会社を訪問する際、話の流れによっては製造所の条件を満たすかどうか現地を見せていただくことがあります。
製造工程の何をどこまでするか?そのための充分な面積があるか?構造上の問題はないか?などを含めてチェックしていくことになります。
その時に必要なのが「イメージ力」です。

なにぶん「予定している場所」に過ぎないので、まだ製造のための設備や資材はもちろん製品のサンプルすらない場合が多いのです。
一回の製造ロットでどのくらいの場所をとるのか、機械器具のスペースは十分かなど聞き取りするものの、説明する側の担当者もはっきり言えなかったりします。


そんな時、他社の製造所を見せてもらった経験を生かして、なるべく相手にイメージが湧く様に話すのが大事になってきます。
「通常一ロットこれぐらいの個数なら、このスペースで大丈夫ですね。」
「他社さんの場合、場所の区別のためこんな工夫をしてますよ。」
「今の予定では、この段ボール箱で何箱くらいですか?」
などなどの説明で、担当者の方も漠然としていた事がはっきりしてくる効果があります。
相手にとっても自分にとっても「完成型」が見えてくるような感じがあると、その後の手続も比較的スムーズに進みます。
逆にその時期の説明にしっかり納得していただいてないと、「そんなつもりじゃなかった。」と思わぬクレームになる危険もあります。

行政書士というと、「書類をつくってなんぼ。」と思われがちですが、意外と説明スキルの善し悪しが力量に直結している気がします。
「今日の説明は上手くはまったな」と思えるとうれしくなったりしますね。
常に向上していかないといけませんけどね。

(2010年3月23日 川村浩史)



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