HOME > コラム「薬事な日々」 > 世界を変える化粧品?

世界を変える化粧品?

当化粧品を輸入したい、製造販売したいというお客さんから日々相談を受けている中で、ついつい話が盛り上がって「その商品の素晴らしさ」をお聞きする場面があります。
事業者、経営者ご自身からお話を聞くことが多いので、自然とそういう流れになるのです。

ある時、こんな事を言われました。
「先生、この化粧品が市販されたら世界が変わりますよ。」
「えっ!?世界が変わっちゃうんですか?」
「ええ、それくらい素晴らしい商品という事です。」
「・・・・・・」

個人的には大好きなんですよね。社長の熱のこもったお話を聞くことも、その実現のためのアイデアを出し合ったり、中には実際に販路となる商社や同業の事業者をご紹介することもあるくらいです。

しかし、現時点ではあくまで許可前の事業者さんであり、薬事法関係の制度や業者としての義務について知識が乏しい状態なわけです。

手続をお手伝いするにしても、そのためには様々なことを知ってもらわなければなりません。そうしないと仮に許可を取得しても後々会社自体が苦境に追い込まれる可能性があるからです。

あえて「社長の熱」に対して冷や水をぶっかけるようなことを言う事もあります。

「社長、商品の素晴らしさはよく分かりました。しかし許可を出す行政機関にとっては商品の素晴らしさは一切関係ありません。事業者さんとその製品が適法であるか?安全性に問題がないか?今後も薬事法規を守ってもらえるか?それが全てです。」
「そのために必要な知識、手順、考え方は僕がご提供します。ただ薬事法上の義務を負うのは事業者さん自身なので、本当に許可をとるべきかどうかはよく考えてください。」
などなどの話をして、残念ながら流れてしまう案件もあります。

しかし「商品を売る意欲」だけでなく「きちんと法律を守っていく意欲」を見せてくれた方には、全力でサポートしてます。経験上、そのあたりをしっかり理解してくれる経営者の方は長いお付き合いになりますね。

今日もどんな熱のこもったお話が聞けるかと、ワクワクハラハラしながらお問い合わせを待ってる日々です。

(2010年3月22日 川村浩史)



▲ページトップに戻る