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日系人就労準備研修

去年の後半から今年の初めにかけて、「日系人就労準備研修」の講師をかなりの回数務めました。
これは失業給付を受けている最中の日系人の方を対象ととした研修で、厚生労働省から委託された(財)日本国際協力センター(JICE)の運営により行われたものです。
主に在留資格、永住申請、帰化(日本国籍取得)などについて解説しました。

日程的にはかなり大変な中、月1、2回のペースで講義していたんですが受講者の関心は高くかなり具体的な質問も出てきたため、話をするこちらにも勉強になりました。
普段講師を務める時は同じテーマで何回も行う事がなかったので、「今回の反省点を次回に生かせる」というのは利点でしたね。

日系人の方々の「生の声、関心」を次の講義に反映するという事を何回か繰り返していました。ちょうど制度の改正も控えている時期なので、アナウンス効果もかなりあったと思います。

気になったのが、回を重ねるうちに人数が減っていったことです。
「就職が決まっていった」という事なら本来の目的通りで問題ないのですが、かなりの数の方々が「日本での就職あきらめて本国に帰った」という状況のようです。
参加者も「永住者」「定住者」など身分上の在留資格の方々がほとんどになっていました。最近の景気の状況を身近に感じた研修会でした。
日系人といっても、本国より日本の方が縁が深い方も多いので、なんとかならんものかと思ってしまいますね。

(2010年3月28日 川村浩史)



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